自己実現という罠
若者の悩みの代表的なものは
「自分はなにがしたいのか、何をすれば満足できるのかわかりません」
ということである。
一言でいえば、自己実現とはどうすることなのか、ということである。
趣味や娯楽は無限とあるのだが、肝心の自分がどうしたいのかわからなくてつまづいて悩むのである。
だから、外国へ自分探しの旅に出たり、自分とは何か、ということを問い続ける。
自己実現を模索する姿とは、
・「あなたの本当にしたいことは何か」
・「あなたの夢は何か」
・「あなたの人生の目標は何か。どんな希望や願望を実現したいか。」
しかし,人間は「幸福のパラドックス」に陥り,慢性の欲求不満を避けられない。だから,人間は「自分のしたいこと」ではなく,「人生が自分に求めてきているもの」を発見せよとフランクル心理学は説く。
・フランクル心理学は「意味による癒し」と言われている。つまり,人は自分のなすべきこと,満たすべき意味を発見し,それに取り組んでいくことで,はじめて心が癒されていくという考え方を基本としている。そのなすべきこと,満たすべき意味を発見するために,次のように自問自答せよと説いている。
・「私は,この人生で,今,何をすることを求められているのか」 ・「私のことをほんとうに必要としている人は誰か。その人は,どこにいるのか」 ・「その誰かや何かのために,私にできることには,何があるのか」 |
この三つの問いを絶えず念頭に置き,毎日を生きることで,「なすべきこと」「満たすべき意味」発見の手がかりになるとフランクル心理学は考えている。
我利我利の人は、幸福のパラドックスに陥ってしまう。
なにかのために生きることを生き方を、自利利他といわれる。
自利利他とは、人のために生きることが自分の幸せになるという生き方だ。
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